GALLERIA RM5R-R36(GeForce RTX 3060 × AMD Ryzen 5 3600)レビュー&評価
標準スペック・サイズ
グラボ | NVIDIA GeForce RTX 3060 12GB |
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CPU | AMD Ryzen 5 3600(3.6GHz-4.2GHz, 6コア, 12スレッド) |
メモリ | 16GB(PC4-21300, 8GBx2, 2チャネル) |
M2.SSD | 512GB(M.2 2280, 読込速度 3200MB/s,書込速度 2000MB/s) |
電源 | 650W(80PLUS BRONZE) |
マザーボード | AMD A520 チップセット搭載(Micro ATX) |
PCケース | ガレリア専用 SKMケース |
サイズ(mm) | 220(幅)x 440(奥行)x 425(高) |
重量 | 約 14 kg |
OS | Windows 10 Home(64bit) |
※最新スペック・情報は必ず公式サイトにて確認下さい。 |
ドスパラのゲーミングPCシリーズ GALLERIA(ガレリア)から GALLERIA RM5R-R36 をお借りする事が出来たので、レビュー&評価してみたいと思います。
現在、コロナや仮想通貨高騰の煽りを受けて、史上類をみないレベルで値上がりしているグラフィックボード群ですが、目下一番良心的な価格で提供しているのがBTOパソコンメーカーでして、かなり需要があるのではないかと思います。
今回のレビューでは、Ryzenシリーズの最高傑作と呼び声が高い Ryzen 5 3600 搭載のゲーミングPCということで、非常に楽しみです。
Core 2 Duo が登場してからず~…っと Intel の覇権が続いていて、もう AMD はダメなんじゃないか?…と世間では思われていたと思いますが、最高にロックな復活劇を魅せているようですね。
グラフィックボードのメーカー
今回搭載されていたグラフィックボードは、ドスパラご用達の Palit(パリット)はGeForce RTX 3060 StormXでした。
Palit は国内ではドスパラが唯一の正規代理店で、安価である点が非常にありがたいです。ドスパラ公式通販サイトのみでの扱いで、単品は元よりBTOに組まれていても単品価格が反映されているので非常にお安いです。
StormX の特徴としては、3000番シリーズにして長さが17cmというコンパクトサイズという点です。シングルファンというのも特徴のひとつです。
シングルファンは実際にここまでハイエンドなグラフィックボードですと、排熱の面で心配だと思いますが、ケース内にはゆとりがあり、CPUクーラーなどは別途選別されているなど、エアフローの設計はしっかりしているので心配ないかと思います。
機能面でも、コンパクトサイズながらしっかりしています。温度に応じて変化する RGB LED 照明搭載、色は1680万色から設定可能です。
ファンは 0-dB(デジベル)テクニックという機能を装備、パソコンの負荷があまりかかっていない状態のときにはサイレントモードにできます。
そして、ソフトウェア ThunderMaster でコントロールできます。インターフェースは非常に使いやすいデザインで、オーバークロックやファン速度などを細かく設定できます。
補助電源は 8pin x 1 でメモリは 16GB GDDR6X です。電力Wは170W。
今回は接続部分に固定テープが貼ってありました。地味に親切で嬉しいです。
GPU-Z(NVIDIA GeForce RTX 3060)
TECHPOWERUP のサイトで詳細を見る | Palit RTX 3060 StormX |
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メモリは Samsung製でした。
グラボのインターフェース
HDMI | DisplayPort |
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1 | 3 |
ゲーミング性能を測定
人気ベンチマークソフトのスコア
ドラゴンクエストⅩ |
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最高品質 | 21867 | すごく快適 | |
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION |
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高品質 | 8597 | 快適 | |
標準品質 | 11672 | とても快適 | |
ファンタシースターオンライン2 EP4 |
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設定 6 | 086268 | 快適に動作 | |
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) |
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- | 50052 | - | |
バイオハザード6 |
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- | 26150 | RANK S | |
GeForce RTX 3060 & AMD Ryzen 5 3600 全ソフト共通:解像度 1920 × 1080 px/フルスクリーン |
GALLERIA XA7R-R36という、今回のモデルと構成がほぼほぼ一緒で、CPU が Ryzen 7 3700X というグレードの高いモデルとのスコア比較をしてみます。
GALLERIA XA7R-R37(Ryzen 7 3700X搭載)と比較
GALLERIA | XA7R-R36 | XA7R-R36 | |
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GeForce | RTX 3060 | ||
AMD | Ryzen 5 3600 | Ryzen 7 3700X | |
最高品質 | 21867 | 22463 | |
高品質 | 8597 | 8887 | |
標準品質 | 11627 | 12006 | |
設定 6 | 086268 | 096351 | |
- | 50052 | 53924 | |
- | 26150 | 27192 | |
全ソフト共通:解像度 1920 × 1080 px/フルスクリーン |
明確にスコア上で Ryzen 7 3700X 方が性能が上という事がはっきりした訳ですが、このスコア差であれば Ryzen 5 3600 は大健闘。逆にコスパ高という印象を与えています。
3DMARK(TIME SPY・FIRE STRIKE)
TIME SPY 1.0 |
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8 186 | ||
Graphics Score | CPU Score | |
8 577 | 6 507 | |
上位32%の性能 | ||
このベンチマーク結果を 3DMARK 公式サイトで見る |
FIRE STRIKE 1.1 |
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18 630 | ||
Graphics Score | 21 364 | |
Physics Score | 18 934 | |
Combined Score | 9 392 | |
上位16%の性能 | ||
このベンチマーク結果を 3DMARK 公式サイトで見る |
TIME SPY 1.0 は上位32%、FIRE STRIKE 1.1 でも上位16%というスコアでした。Ryzen 7 3700X 搭載の GALLERIA XA7R-R36 だと TIME SPY 1.0 は上位24%、FIRE STRIKE 1.1 で上位12%でした。
ゲームの快適さは?FPS値測定
ドラゴンクエストⅩ |
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設定 | 最低 FPS | 平均 FPS | |
最高品質 | 29 | 190 | |
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION |
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設定 | 最低 FPS | 平均 FPS | |
高品質 | 27 | 85 | |
標準品質 | 83 | 118 | |
ファンタシースターオンライン2 EP4 |
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設定 | 最低 FPS | 平均 FPS | |
設定 6 | 180 | 272 | |
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) |
|||
設定 | 最低 FPS | 平均 FPS | |
- | 243 | 475 | |
バイオハザード6 |
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設定 | 最低 FPS | 平均 FPS | |
- | 39 | 231 | |
GeForce RTX 3060 & AMD Ryzen 5 3600 全ソフト共通:解像度 1920 × 1080 px/フルスクリーン |
一応ゲームにおいてサクサクヌルヌル表示できる基準的な値が 60fps と言われていますが、全てのベンチマークソフトの全設定において十分なスコアです。
ほとんどゲームで高設定で高解像度のグラフィックでゲームを楽しめます。
VRMARK のスコア
VRMARK ORANE ROOM BENCHMARK DESKTOP 1.0 |
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10 916 | |||
Average frame rate | Target frame rate | ||
237.96 fps | 109.00 fps | ||
上位15%の性能 | |||
このベンチマーク結果を VRMARK 公式サイトで見る |
上位15%の性能でした。GALLERIA XA7R-R36 では上位11%でした。
動画編集・タスク系能力をチェック
WIN SCORE SHARE のスコア
スコアは8.8です。
CPUID HWMonitor で各パーツの温度をチェック
各パーツの最高温度 |
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グラフィックボード(GeForce RTX 3060) | 80℃ |
CPU(AMD Ryzen 5 3600) | 82℃ |
SSD(INTEL SSDPEKNW512GB) | 65℃ |
この温度は、今回のレビューでベンチマークを動かしている間ずっと起動して測定していた数値になります。
…!? Ryzen 7 3700X 搭載の GALLERIA XA7R-R36 よりも全体的に温度は高く、SSD については後に掲載する CrystalDiskInfo でも警告が出てしまうほどの高温に…。
う~ん、これはどういう事でしょうか。一応結果なので正直に載せておきます。おそらくSSDの不良なのか、うまく冷やせていないのか?かと思いますが、分かり次第後日掲載します。
CPU-Z(AMD Ryzen 5 3600)
CPU-Z Ver. 1.95.0x64 ベンチマーク結果 |
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CPU シングルスレッド | 499.7 |
CPU マルチスレッド | 4010.3 |
リファレンスは Intel Core i7-8700K です。ちなみに Ryzen 7 3700X は、シングルで 515.9、マルチで 5497.5 でした。
マルチスレッドの性能が大きく開いています。
CINEBENCH R23(AMD Ryzen 5 3600)
CINEBENCH R23 の測定結果 |
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CPU(Multi Core) | 9243 pts |
CPU(Single Core) | 1245 pts |
MP Ratio | 7.43 x |
こちらの測定でもマルチスレッドのスコアが開いています。
PCMARK 10
PCMARK 10 の測定結果 |
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6 146 | ||
上位24%の性能 | ||
このベンチマーク結果を PCMARK 公式サイトで見る |
上位24%の性能でした。GALLERIA XA7R-R36 では上位15%の性能でした。
CrystalDiskMark(M.2 SSD)
INTEL SSDPEKNW512G8 512.1 GB |
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5回測定 | Read [MB/s] | Write [MB/s] |
Seq Q8T1 | 1821.30 | 974.95 |
Seq Q1T1 | 1635.55 | 968.97 |
RND4K Q32T16 | 349.15 | 878.30 |
RND4K Q1T1 | 61.54 | 173.44 |
メーカー公式サイトの商品ページ |
目隠しパーツのチェック
内部にアクセスしてパーツのチェックをしてみます。公式サイトでは記載が無い…いわゆる"目隠しパーツ"たちはどんなものを採用しているのでしょうか?CPUクーラー、マザーボード、メモリをチェックしてみました。
こちら↑は右側面のパネルを開けた状態です。
こちらは左側面からのアクセス。マウントなしで最大で 3.5インチドライブが2つ、5インチドライブが2つ、搭載できます。
このモデルはマザーボードに M.2 SSD が一枚取り付けられているだけなので、ベイは完全フリーですね。
CPUクーラー
GALLERIA RM5R-R36 には標準構成で Scythe 虎徹 MarkⅡ(CKTT-2000)が搭載されていました。ミニタワーだからでしょうか。エアフローに力を入れています。
因みにカスタマイズで、Scythe 無限五 リビジョンB(SCMG-5100)も選べたりできます。(+4,400円税込み)
マザーボード
マザーボードは ASRock A520M TWで、これは前回レビューした GALLERIA XA7R-R36 に搭載されていた ASRock B550 TWと同じ BtoB モデルのマザーボードで、コンシューマー向けとしてドスパラで特別にチューニングをしているマザーボードになります。
TW というのはTHIRDWAVE(サードウェーブ)から来ています。
バックパネルインターフェース
PS/2 | キーボード/マウス | 1 |
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USB 2.0 | - | 4 |
DVI-D | - | 1 |
HDMI | - | 1 |
Display port | - | 1 |
USB 3.0 | - | 2 |
LAN | - | 1 |
オーディオジャック | - | 5 |
micro ATX にしては豊富なポート群です。
メモリ
SUMSUNG M378A1G44AB0-CWE |
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容量(1枚当り) | メモリチップ規格 | モジュール規格 |
8 GB | DDR4-3200 | PC4-21300 |
メーカー公式サイトの商品ページ |
メモリは SUMSUNG の M378A1G44AB0-CWE という型番のものが2枚という構成でした。
PUBGをプレイした体感とFPS値
最近著しくPUBG熱が冷めてしまった私ですが、それはプレイすることもそうですが、観戦に関してでもです。
理由は色々とありますが、一番は新しくなった大会のルールにあります。ドン勝を最重要視するのは、このゲームの目的に沿っているとは思うのですが、やはりチームの撃ち合い、キルシーンこそが最もアツいと思います。
PJS が終わって PJCが続いていますが、視聴者数もかなり減少していますし、私のように観戦のモチベも下がっている人は多いように思います。
これからの国内の PUBG シーンがすごーく心配です。
ウルトラ・高い・中型 でプレイした時の平均FPS
設定 | 平均FPS |
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ウルトラ | 120 |
高い | 122 |
中型 | 124 |
私のモニターはなんとゲーミングモニターじゃないんですが、27インチ型で解像度が 2560 × 1440px のもです。
今回は Erangel(エランゲル)でウルトラ、高い、中型設定でプレイしましたが、まあプレイするまでも無く分かっていましたが、超快適でした。
降下時でマップの様子(建物など)はクッキリと描画され初動ファイト(武器ガチャ)も全くストレスなくこなせます。
PUBG が快適にプレイできる…イコール、フォートナイト、Apex Legends、VALORANT などの人気タイトルは間違いなく快適にプレイできます。なぜか PUBG って重いしクラッシュが多いんですよね…。
良い点・イマイチな点
GALLERIA RM5R-R36 をレビューして、良い所とイマイチだと思う所を正直にまとめてみました。まずは良い所から。
- ケースがめっちゃかっこイイしコンパクト!!
- グラボのサイズもコンパクトで内部のゆとりがめっちゃある!!
- Micro ATX だけどインターフェースが充実している!!
- CPUクーラーに拘っている!!
この4点が特に注目できる点かと思いました。
全てコンパクト!!
今回のモデルはケースはミニタワーサイズ、マザーボードは micro ATX、グラフィックボードもハイエンドモデルながら横幅 17cm という、非常にコンパクトにまとまったモデルです。
それでいて空きストレージなんかは充実していますので、非常にありがたいですね。実際持っても軽いですし、気軽に場所移動ができるのは非常にポイント高めです。
対してイマイチだった所は、
- メモリスロットが2つなので増設に不向き…。
- システムドライブ(Cドライブ)だけだと容量が少ない…。
という点が気になりました。
メモリスロットは2つなので気を付けよう
採用されている micro ATX のマザーボード ASRock B550 TW はメモリスロットが2つです。ですから 16GB から 32GB にしたい時などは、増設は出来ず交換となるので注意が必要ですね。
ストレージの容量が少ない
基本的にゲーミングPCでストレージが システムの 500GB 程度のみというのは厳しいかもしれません。
ゲームソフトの容量も最近は大容量ですし、配信や動画の投稿などを考えている方であれば、別途大容量のドライブが無いと話になりません。
ストレージをカスタマイズしよう!!
仮にアナタが FPS勢だとして、とりあえず Apex Legends をインストールするだけでも、必要なディスク容量は 62GB 以上も必要なのは知っていますか?
Cドライブはシステム(OS)用に既に 100GB 近く容量を割いているので、そこに多くのゲームタイトルをインストールしたり、普通のアプリなどもインストールするのは非常に厳しいです。
ですからCドライブの他に、プラス 1TB~2TB位の…理想は SSDですが、それくらいの容量のストレージは追加したい所です。
おすすめはちょっと値段は張りますが 1TB の SSD が良いと思います。
このあたりを押さえても税込み17万円台ですから、非常にコスパは良いと思います。グラボの価格が非常に高騰している中、このようなコスパでBTOパソコンを展開してくれているのは、本当に良心的だと感じます。
以上、GALLERIA RM5R-R36 のレビューでした!!